開催日: 2017年6月10日 - 2017年7月17日カテゴリー:

すずきすずよ(1960~)は会津若松市出身の人形作家です。大学在学中に球体関節人形に興味を持ち、1986 年から人形作家・天野可淡(1953 ~1990)に師事し、制作を始めます。

1990年に初めての個展を開催し本格的に作家としての活動を開始。以来、人形制作を自己表現の手段として取り組み続けています。1993 年にはテンペラ・油彩混合技法を学ぶことで表現の幅を広げ、それらは以後の人形制作に生かされています。
すずきすずよが創る人形は、一番表情の出る顔と手は型を取らずにひとつひとつ丁寧に創られ、また人形たちが着ている服も、古布を自らが縫製し仕立てるというこだわりがあります。そのことがそれぞれの人形の個性となって現れ、石粉粘土やビスクなど様々な素材を用いて制作された少女や動物の人形が、まるでいまにも語りかけてきそうな気配を漂わせ、見る者を迎えます。

本展覧会は、2016 年に帰郷してから作者にとって故郷・会津での初めての開催となり、人形の他にテンペラ画など、あわせて約80 点を展示します。「人形は人体の模型ではなく、人間の最大公約数的なミニチュアでもなく、理想化されたヴィーナスでもない。むしろ新しい“別のいきもの” である」と語るすずきすずよの、幻想的かつ表情豊かな人形たちの世界をご覧ください。